旬の野菜や魚・果物の栄養価や保存方法

【ビタミンB1とは?】
 ビタミンB1は、水溶性のビタミンB群の一種(チアミンとも呼ばれる)で、「疲労回復
のビタミン」とも呼ばれています。炭水化物 (糖質)の代謝を促すため、白米を主食にし
エネルギーを糖質から多く摂っている日本人にとっては特に重要な栄養素です。(糖質をエ
ネルギーに変えるときに使われるビタミン)
 水に溶けやすく熱にも弱いため、調理によっても30〜50%が失われるといわれていま
す。また、エネルギーをつくる手助けをすることで、脳の中枢神経や手足の末梢神経(筋
肉)の機能を正常に保つ働きがあります。
【ビタミンB1を多く含む食品5〜10種】
 健康維持に必要なビタミンB1を効率良く取るためにはどの食品がいいのでしょうか?次
からは『ビタミンB1を多く含む食品』についてです。
◎豚のヒレ肉
 100g当たり0.98mgとビタミンB1が沢山!また、脂質は少ないので生活習慣病の予防に
も効果的で、一石二鳥の食材といえるでしょう!口当たりはあっさりとしているのでとんか
つにするのがオススメです。ビタミンB1は水溶性ビタミンなので、揚げ過ぎには注意しま
しょう!

◎生ハム(即成)
 100g当たり0.92mg含まれています。ここでポイントは「即成=すぐに作られたもの」
という点。なかなか作りたての生ハムを食べることは少ないと思いますが、ビタミンB1の
含有量を考えるのであれば、少し気にかけてみてはいかがでしょうか?
◎豚のモモ肉
 100g当たり0.90mg含まれています。豚のモモ肉は柔らかい口当たりが特徴で、豚のモ
モ肉でとんかつにしても美味しく食べられます。その他にはローストポークやチャーシュー
にも適しています。小さく切ってカレーに使っても柔らかいので子供には食べやすいと思い
ます。
◎生ハム(長期熟成)、ボンレスハム
 生ハムもボンレスハムも100g当たり0.90mg含まれています。こちらの生ハムは通常ス
ーパーなどに売っている生ハムで、手に入りやすいと思います。生ハムはそのまま食べた
り、ちょっとオシャレにアボガドと合わせたり上手に摂取できると思います。ボンレスハム
は厚く切って焼いてハムのステーキにしたり、目玉焼きのお供に添えてみたりとバリエーシ
ョンは豊富です。
◎青のり(乾)

 100g当たり0.89mgと肉類以外では堂々のランクイン!薬味なので沢山摂取することは
難しいですが、料理の彩りにパラパラと積極的にかけて上手に栄養を摂りましょう!
◎大豆
 大豆は色々な栄養がぎっしり含まれ、健康維持には欠かせない食品の1つといえるでしょ
う。(ビタミンE、脂質や良質なタンパク質など)ビタミンB1は100g当たり0.83mg。納
豆や豆腐など大豆から作られているものを毎日食卓にあげて健康を維持しましょう!
【ビタミンB1の体への効能】
 ビタミンB1は私たちの体にとってどんな効能をもたらしてくれるのでしょうか?
◎疲労回復効果
 ビタミンB1には『(エネルギー源である)炭水化物をエネルギーに変換する働き』と
『疲れの原因といわれている「乳酸」が体にたまるのを予防』の2つの効果が期待されて
います。乳酸は血液の流れにそって排出されますが、血液の流れが悪いと乳酸が筋肉にた
まってしまい、細胞の機能が下がり、疲労感を感じるようになるそうです。また、慢性疲
労になると、免疫力や抵抗力が下がり、風邪などをひきやすくなります。日頃から疲れや
すい…という方は、ビタミンB1を多く含む食品を積極的に摂取しましょう。
◎神経機能を正常に保つ効果

 中枢神経や、手足の末梢神経の働きは脳によって調整されています。脳が働くには大量
のエネルギーが必要ですが、このエネルギーはブドウ糖のみからつくられます。ビタミン
B1はブドウ糖からのエネルギー生産を助けることで、脳神経の働きを正常に保つ手伝いを
しています。脳の働きを助け、記憶力や集中力が高まる、ストレス緩和などの効果が期待
されています。まさに、ビタミンB1は脳や神経に必要不可欠な栄養素です。最近ではアル
ツハイマーの予防や改善効果も期待されているうです。
【1日の摂取量の目安】
 水溶性のビタミンB1は1日にどのくらい必要なのでしょうか?1日の摂取量は年齢、性別
により違います。
 まずは男性編。
『1〜2歳は0.5mg』
『3〜5歳は0.7mg』
『6〜7歳は0.8mg』
『8〜9歳は1.0mg』
『10〜11歳は1.2mg』
『12〜14歳は1.4mg』

『15〜17歳は1.5mg』
『18〜49歳は1.4mg』
『50〜69歳は1.3mg』
『70歳以上は1.2mg』
 次に女性編。
『1〜2歳は0.5mg』
『3〜5歳は0.7mg』
『6〜7歳は0.8mg』
『8〜9歳は0.9mg』
『10〜11歳は1.1mg』
『12〜14歳は1.3mg』
『15〜17歳は1.2mg』
『18〜49歳は1.1mg』
『50〜69歳は1.0mg』
『70歳以上は0,9mg』
『妊娠している女性、授乳中の女性は+0.2mg』

女性より男性の方がビタミンB1を多く必要とするようです。
【過剰摂取によるリスク】
 ビタミンB1は水溶性ビタミンのため、体の外に排泄される特徴があり、過剰摂取はと
くに問題ないですが、サプリメントや薬などを一度にたくさん摂取した場合、「不眠症」
「頭痛」などの副作用がでたという報告があるといわれています。
【ビタミンB1が不足(欠乏症)するとどうなるか】
 ビタミンB1が不足し脳のエネルギーが不足すると「(脳の働きが悪くなることで)イラ
イラ」、「怒りっぽい」「集中力、記憶力の低下」が起こります。また、脳からの指令で動
く末梢神経の働きが悪くなり、「足のしびれ」「運動能力の低下」も起こります。
 ビタミンB1が慢性的に不足して、脳の中枢神経に障害が起こった場合には、「ウェルニ
ッケ脳症」になります。(ウェルニッケ脳症…歩行がうまくできない、眼球の運動麻痺、痙
攣発作、意識障害などが特徴で、進行すると昏睡に陥ります。)また、重症になると「コル
サコフ症」という精神病になることもあります。アルコールの摂取量が多い人に起こりやす
いといわれ、アルコール依存症との関係が研究されています。
 また、ビタミンB1が慢性的に不足し、末梢神経に障害が起こった場合には、「脚気」と
いう多発神経炎になります。食欲不振や疲労感、息切れ、進行すると手足のしびれ、むく

み、動悸などの症状が見られます。重症になると、心不全を起こして死に至ることもありま
す。
 最近では若い人を中心にインスタント食品や偏った食生活、お菓子、清涼飲料水をたくさ
ん摂ることによってビタミンB1不足となり、脚気の患者が見られるそうです。
 ビタミンB1は水溶性のため、毎日尿から排泄されます。食欲がないときや、タバコやお
酒もビタミンB1不足になる原因のひとつです。また、汗からもビタミンB1は喪失するため
毎日摂る必要があります。
【ビタミンB1と相性のいい栄養素(食材)】
 ビタミンB1とクエン酸(疲労の原因となる乳酸を分解する作用があるため)を一緒に摂
ると効率的に疲労回復ができるそうです。クエン酸は梅干しやお酢に含まれています。梅干
しを少し叩いたものを豚肉で巻いて揚げたり、「豚肉+お酢」を使う料理の酢豚はオススメ
です。
 私たち日本人は白米や小麦粉が主流ですが、健康のために玄米や全粒粉を使った食事に変
えると効率良くビタミンB1を摂取できます。(白米よりも玄米の方が4倍も多くビタミン
B1が含まれています。)「なかなか毎日玄米は…」という方には3日に1日くらいのペース
で意識して玄米を食べてみてはいかがでしょうか?パンを食べる時は小麦粉で作られたもの

ではなく、全粒粉のものがいいでしょう。
 また、ビタミンB1を体に吸収しやすくするために「にんにく」「ネギ」「ニラ」を一緒
に食べると効果があるそうです。オススメの料理法は、この3点と豚のひき肉で作る餃子で
す。美味しく食べて健康的になれるでしょう!
 最近はインスタント食品の普及で、ビタミンB1不足が心配されていますが、毎日の食事
にビタミンB1を上手に摂り入れ健康的に生活しましょう。