食材の旬の時期や栄養価・保存方法

ニシンの旬・栄養価

 

 

人との付き合いは長い
 ニシンは日本だけでなく世界で親しまれており、英語ではherring(ヘリング)といいます。北太平洋や北極海などの寒い海を回遊しているニシン目ニシン科の魚です。分類学上、ヨーロッパのものと日本で獲れるものは少し違う種類なのですが、まとめてニシンと呼んでいます。
 スウェーデンでは缶詰にされた珍味「シュールストレミング」が世界一臭い食べ物として大変有名です。その臭さは、日本が誇る「くさや」のなんと6倍! 缶詰には「家の中で開けないこと」など開封時の注意が書かれているとか……。ちなみに日本への輸入は(缶の爆発の危険と食品衛生法から)禁止されています。残念ですね。
 日本国内では昔、北海道は松前藩などでよく獲られていて、年貢の米の代わりに納めれていました。また、ニシン漁が儲かるので漁師が立派な家を建てると「鰊御殿」などと周囲から呼ばれ栄華を極める時代もありました。乱獲などのせいで現在は漁獲量が減っていますが、輸入品のおかげもあって比較的手に入りやすく、まだまだ食卓で活躍しています。昔から身近な魚だっただけに多様な保存方法があり、干したり漬けたりと、加工食品にも使われてきました。
 3月頃になると北の海から日本へやってきて産卵するのですが、身はその少し前の10?12月が最もおいしいです。

 

濃い味付けがうまい! 卵は数の子に
 ニシンは酢でしめたり干したり蒲焼きにするなど、手を加えたほうが美味しいです。というより、刺身のような状態で食すことは少ないです。イワシと同様に鮮度がとてもよければ刺身でも十分美味しいですが、身がやわらかくタンパク質が分解しやすいため、傷みやすいのです。新鮮なものは身に張りがあり少し硬いくらいで、鮮度が落ちてくると目が赤くなったり柔らかすぎたりします。糠漬けの状態で売っているものや、身欠きニシンを買うときは、大きいのを選ぶといいでしょう。
 また、ニシンの卵は数の子になります。おせち料理にも使われていて人気がありますが、獲れ高が減ってきてより高価なものになりました。粒が揃っていてそこそこ大きく、透明感のあるものだと固すぎずちょうどいい食感が味わえます。
 イワシよりもDHAやEPA、カルシウム、リンが豊富で、加熱しても壊れないビタミンD、Eを多く含みます。骨を丈夫にし、抗酸化作用・血行促進効果がありますから肌荒れにもよいと言えます。育ち盛りの子どもや女性、加齢による健康管理を考えている方には特によい食材です。
 マリネや粕漬け、蒲焼きの他にフライなどでも楽しめます。1匹あたり350kcal、つまりごはん1.3膳分とカロリーが高めな魚ですから、ダイエット中の方はあっさりとした調理法がいいかもしれません。外国のニシン料理も色々とあるようですがけっこう衝撃的で、イギリスではニシンのパイ、オランダではニシンサンドなるものが紹介されています。料理の仕方や加える食材によって生臭さも消えるため、多彩な工夫ができる健康食材の一つと言えるでしょう。

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